焼却炉の維持管理基準 

(参考)
※実際は最寄りの役所等にお問い合わせください。
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 施設の管理 
  ●施設の正常な機能を維持するため、定期的に施設の点検及び機能点検を行うこと。
  ●受け入れる産業廃棄物の種類及び量が当該設備の処理能力に見合った
 適正なものになるよう、受け入れる際に、必要な当該産業廃棄物の性状の分析又は
 計量を行うこと。
   
 飛散、流出、悪臭等の防止 
  ●産業廃棄物の飛散及び流出並びに悪臭の発散を防止するために必要な措置を
 講ずること。
  ●著しい騒音及び振動の発生により周囲の生活環境を損なわないよう講ずること。
   
 防火
  ●火災の発生を防止するための必要な措置を講ずるとともに、消火器その他
 消火設備を備えること。
   
 衛生害虫等の発生防止
  ●蚊、はえ等の発生防止の努め、構内の清潔を保持すること。
   
処理能力に見合った処理の管理 
  ●施設への産業廃棄物の投入は、当該施設の処理能力を超えないように
 行うこと。
   
放流水の検査 
  ●施設からの排水を放流する場合は、その水質を生活環境保全上の支障が
生じないものとするとともに、定期的に放流水の水質検査を行うこと。
   
記録及び保存 
  ●施設の維持管理に関する点検、検査その他の措置の記録を作成し、3年間
 保存すること。
   
(ガス化改質方式以外の焼却設備) 
 
産業廃棄物の投入 
  ●ピット・クレーン方式によって燃焼室に廃棄物を投入する場合には、常時、
   廃棄物を均一に混合する事。
  ●燃焼室への廃棄物の投入は、外気と遮断した状態で、定量ずつ連続的に
行うこと。
 ただし、ガス化燃焼方式により廃棄物を焼却する焼却設備及び1時間あたりの
 処理能力が2トン未満の焼却施設にあっては、この限りではない。
   
燃焼の管理
  ●燃焼室中の燃焼ガス温度を摂氏800℃(廃PCB等、PCB汚染物又はPC
 処理物の焼却施設にあっては摂氏1100℃)以上に保つこと。
  ●焼却灰の熱しゃく減量が10%以下になるように焼却すること。
 ただし焼却灰を生活環境の保全上支障が生じる恐れがないように使用する
 場合にあたってはこの限りではない。
  ●運転を開始する場合には、助燃装置を作動させる等により炉温を速やかに
 上昇させること。
  ●運転を停止する場合には、助燃装置を作動させる等により、炉温を高温に保ち
 廃棄物を燃焼し尽くすこと。
  ●燃焼室中の燃焼ガスの温度を連続的に測定し、かつ、記録する事。
   
冷却設備 
  ●集塵機に流入する燃焼ガスの温度をおおおむね摂氏200℃以下に冷却すること
 ただし、集塵機ないで燃焼ガスの温度を速やかにおおむね摂氏200℃以下に
 冷却することができる場合に当たっては、この限りでない。
  ●集塵機に流入する燃焼ガスの温度(上記ただし書きの場合のあっては、集塵機
 内で冷却された燃焼ガスの温度)を連続的に測定し、かつ、記録すること。
   
 排ガス処理設備
  ●煙突から排出されるガス中の一酸化炭素(CO)濃度が100ppm以下となる
 ように、廃棄物を焼却すること。
  ●煙突から排出される排ガス中の一酸化炭素(CO)を連続的に測定し、かつ、
 記録する事。
  ●煙突から排出される排ガス中のダイオキシン類の濃度が、下記表の基準値
 以下となるように廃棄物を焼却すること。
1時間あたりの
焼却能力 
 ダイオキシン類の濃度
(ng/m3)
 2t未満 5 
 2t以上4t未満
 4t以上  0.1
(注:参考)
H9.8.29省令65号附則9条2第一項の燃焼室(注:既存ごみ処理施設及び特定ごみ
施設並びに既存産業廃棄物焼却施設及び特定産業廃棄物焼却施設の燃焼室)
について平成十年十二月一日以降、新規則別表第二を適用する場合にあっては、
次の表の上欄に掲げる字句は、平成十年十二月一日から平成十四年十一月
三十日までの間は道標の中欄に掲げる字句に、平成十四年十二月一日以降は
同表のの下欄に掲げる字句に、それぞれ読み替えるものとする。ただし当燃焼室について、この省令の施工後に変更を行った場合にあたっては、この限りでない。
上欄 中欄  下欄
 0.1  80  1
 1  80  5
 5  80  10
(注:参考)
  ●煙突から排出される排ガス中のダイオキシン類の濃度を年1回以上、ばい煙量
 又はばい煙濃度(硫黄酸化物、ばいじん、塩化水素及び窒素酸化物に係るもの
 に限る)を6月に1回以上測定しかつ記録すること。
  ●排ガスのよる生活環境保全上の支障が生じないようにすること。
  ●煙突から排出される排ガスを水により洗浄し、又は、冷却する場合は、当該水の
 飛散および流出による生活環境保全上の支障が生じないようにすること。
   
ばいじんおよび焼却灰の処理 
  ●冷却設備及び排ガス処理設備に堆積したばいじんを除去すること。
  ●ばいじんを焼却灰と分離して排出し、貯留すること。
 ただし、当該施設において生じたばいじん及び焼却灰を以下イから二の方法で
 併せて処理する場合は、この限りでない。
イ 溶融設備を用いて、十分に溶融したうえで固化するとともに、溶融に伴って
  生じる汚泥又はばいじんについてもロ、ハ又はニに掲げる方法により処理する
  方法。
ロ セメント固化設備を用いて重金属が溶出しないように科学的に安定した状態に
  するために十分な量のセメントと均質に練り混ぜるとともに、適切に造粒又は
  成型したものを十分に養生して固化する方法。
ハ 薬剤処理設備を用いて十分な量の薬剤と均質に練り混ぜ、重金属が溶出しな
  いよう科学的に安定した状態にする方法。
ニ 酸その他溶媒に重金属を十分に溶出させたうえで脱水処理するとともに、
  当該溶出液中の重金属を化学的に安定した状態にする方法。
  ●ばいじん又は焼却灰の溶融加工を行う場合にあっては、灰だし設備に投入され
 たばいじん又は焼却灰の温度をその融点以上に保つこと。
  ●ばいじん又は焼却灰のセメント固化処理又は、薬剤処理を行う場合にあっては、
 ばいじん又は焼却灰、セメント又は薬剤及び水を均一に混合する事。
   
事故時の措置 
  ●産業廃棄物が施設から流出する等の異常な事態が生じたときは、直ちに施設の
 運転を停止し、流出した産業廃棄物の回収その他生活環境の保全上必要な
 措置を講ずること。
   
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   本情報は参考となります。
   中央技研㈱