取鍋とは?



炉から出る溶湯を受け運搬したり鋳込みを行ったりする容器。
鉄板製の容器の内側に耐火材(レンガ、ホロ砂、ラミング材など)を貼り付けている。
用途に合わせて各種の取鍋が使われているが、傾注式、ダム式、底注ぎ式に大別される。
この取鍋の予熱に、取鍋用バーナーにて予熱する。


取鍋
(とりべ)とは、鋳物鋳造の工程で、溶融した金属を型に流し込むために溶融金属をため込む、
ひしゃくのような耐火材容器である。

必要な機能としては、

取鍋は、ケーシングは、鋼(鉄SS材等)で作られ、内部に耐火材を施工することが多い。
最もよく見られる取鍋は、円筒型。
小型から大型まで、多種多様です。
魚雷型'取鍋として知られるものは、2つのボギー車(台車)の間にとりつけられた水平の円筒型のものであり、
溶鉱炉から液体状の鉄を移し変えるのに良く用いられる。
鉄製の外殻の内側には耐熱性の耐火物が 1 mm (0.04インチ) から 150 mm (6インチ)の厚みで付けられている。
耐火物は、鉄製の殻を保護するとともに、取鍋の断熱として機能を有す。。

ある種の取鍋は溶融金属に合金を加えるなど、特定の用途向けに設計されている。
また、取鍋の底部にポーラスプラグが差し込まれており、ガスが取鍋を通って溶湯中をバグリングする事とにより、
合金化や金属処理(精錬)を促進できるようになっている。

前処理として、電気・ガス・オイル等にて、予熱をする。
温度は、1000度以上。


小さい鋳造品の流し込みであれば、小さな台所のスープ用おたまのような手で持てる取鍋に、
熱くない程度に長い柄をつけるだけで十分である。

製鋼所のように、より大きな鋳造品のためには、車輪付きの特製の運搬車や、リフト、天井クレーン、ウィンチ
回転機、頭上クレーンからスリングで吊り下げるなどの対応が必要である。



取鍋は "lip pour傾動式" 型と "bottom pour底注ぎ式" 型があり、


取鍋は、上部が開いているものもあればカバーがついているものもある。
小型のものは、開いている場合が多い。
しかし、効率を考えると、蓋は、必要と思われる。
カバーが付いているものでは、(取り外せるものもあるが)ドーム型のフタで輻射熱を保持できるようにしてあり、
上部が開いているタイプよりも熱が逃げるのが遅くできる。
小さな取鍋はカバーが無いことが多いが、セラミックファイバー布等にて代用することができる。

中型や大型の取鍋は、トラニオンと呼ばれる回転軸のある箱のついたクレーンに取り付けられる。
取鍋を傾けるにはウォームギヤが用いられ、円筒型の外殻を傾けるとともに、箱が重量を支える。
ギア機構は大きなハンドルで手作業で操作したり、電気式や空気圧式のモーターで操作される。
取鍋を傾ける速度を調整するのには、内部の摩擦ブレーキが用いられる。
最も大きな取鍋から注ぎ出すには、特殊な2つのウィンチクレーンを使い、主のウィンチは取鍋を動かすために、
2つ目のウィンチは取鍋の底にある取っ手に取り付けられている。
2つ目のウィンチを巻き上げることでトラニオンまわりに取鍋が傾動できる。

やはり、しっかりとした断熱が必要。


取鍋とは戻る